Uボート
第二次世界大戦でドイツが世界を震撼させた潜水艦Uボート。その小説を映画化したのが『Uボート』である。クライマックスは絶望的な襲撃シーンで終わる。
ところが、そのことを聞きたくないという人がいた。いつか見たいと思いながら、見れずにいたという。その人の前でオチを語ることはタブーであった。
しかし思った。そんなものが自由なのだろうかと。
さっさと見ない方が悪いのではないかと。
犯人は全員とか
古いミステリは余り好きではない。というのも、実は乗客全員が犯人だったという、謎解きそのものがチャチであったり、蛇をミルクで飼うとか、自然科学が発達してなかった時代の産物であったりする。
だから、犯人が誰か分からないということに、余りに重きを置いたものは読まない。(新宿鮫は犯人より、解決するまでのプロセスが面白いし、87分署など犯人は突然、現れるぐらい)。
そういう意味では、犯人を教えて欲しくない、という本は余り持っていない。(そう、家賃を払えず、婆さん殺したのは、ラスコーニコフである)
だから所蔵している本を先に越されたとしても、全然悔しくない。謎ときがメインではないからだ。
だが、愛読されると、悔しくなる。友人に佐々木譲を奨めたら、彼がいつしかエトロフ発緊急電の魅力を、説明するようになっていた。これは悔しい。
自分が読み過ごしたところを、実に丹念に読んでいる。うらやましくてたまらない。
だから、無造作に読むのが時々怖くなる。うっかり、読み飛ばしてしまっているのではないかと、けち臭い気分になる。
その結果、大して読み進まないということになる。
我ながら惨めな気分になることもある。このけち臭さ。先週なくなった陳舜臣の著作を、読み始めている。ああ、誰も彼の魅力を語られませんように。
「秘密」で検索してみたら、フリー画像にコンパスと定規。 フリーメーソンのイメージなのだろうか。 世界的に「有名な」秘密という矛盾。 |
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