2014年12月5日金曜日

No futureちゃうの

飛び込み営業

職場に飛び込みで、新人営業がやってくる。お得なFAX回線のご提案とか。

 上司がばたついていたので、一通り話を聞くが、今頃、ちょっとお安いFAXなんて、ニーズがあるのだろうか。

 正直に言ってしまった。飛び込み、しんどいんちゃうの? 話きいてくれる人なんかいてるん? 社内で長続きしてる人間なんかいてるん? 結構出入り激しいんちゃうの? 根性論の上司や先輩の罵声に、やめてく人間多いんちゃうの?

「あ、まあ、それが、はい。。。」

 途端に歯切れの悪い言葉になり、それと同時に、営業スマイルが見る間に剥がれ落ちる。

 優しい先輩が先週退社した。同期の人間も、自分とあと数人。支店長がキツい人で。。。

 大変やねぇ。こっちも釣られて本音が出る。

 ハローワークとか、新聞広告なんて、ほとんどろくな求人がない。サイトで掲載しているのが一番早い。社名を伏せて広告出してるところもあるが、まともなコピー書きなんて使ってないから、テキストは大抵使い回し。特徴ある文章を検索すれば社名なんて、すぐ分かる。分かってない振りをしてやるのがスジやで。

 焦って、ひどいところにいっても、時間の無駄。ちゃんとしたところで、一生懸命がんばらんと。そんな話になってしまった。

 何一つ、彼の会社に貢献しなかったが、彼は少し笑みに力を取り戻して帰っていった。


浅はかなメール


 BSのカードを違法に販売してる業者からメールが届いていた。

「全ての規制から、自由です」

 何でも、正規の料金を支払わず、ケーブルテレビが見放題というのだ。そんな旨い話、とおもう前に、キャッチにイラッときた。

 freedomの翻訳として、明治時代に「自由」という言葉ができた、などといわれるが、これは間違い。

 ちゃんと古語である。「自由」。ただし、熟語として使われる。用法は「自由狼藉」。

 つまり勝手気ままに、暴力をもって、やりたい放題のこと。

 全ての規制から、(勝手気ままに違法行為として)自由。なるほど。規制からは自由だろう。だが、法治国家の定める刑法に抵触している。法を軽んじるか、重んじるかは、個人のモラルとか、主観ではない。

 納税している国家を、維持するために、ルールを守る。選択できるものではない。文明人なんだから、法治国家のルールを守るのは当然である。

 だから、法を犯してまで、利益を上げようなんて、美意識の問題だけではない。保険金殺人や振り込め詐欺を働いていることと、種類が違うだけだ。根幹は同じことである。

商売する気が感じられない

 インターネットを使って、情報に関することの大半はできる。日本でもインフラは充分である。店頭販売の売り上げが頭打ちになっているのは、やはりウェブ通販で購入できるメリットが大きいからだろう。

 おせち料理がすかすかだったと、憤慨する人々が多かったのも、結局はそれだけ注目されているということである。

 印刷会社の人も、ダイレクトメールの印刷は激減しているという。

 つまりウェブを使って、商品を比較したり、情報を集めるなど、今や常識である。

 そういう中で、幼稚な抜け道紹介など、誰が読むのだ。誰が購入するのか。もっと効率的な方法をなぜとらないのだ。

 犯罪は犯罪で許されざる行為だが、その稚拙さにむしろ哀れみを感じる。

 いまだに飛び込み営業をさせて、若い世代の体力にすがり付こうとする。幼稚なキャッチで、違法な商品を売りつける。

 全く未来のない商業行為。実に哀れ。

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