2015年5月2日土曜日

あおりキャッチ

宝くじは当たらない

意外と知られていないかもしれないが、宝くじはまず、当たることはない。

要は確率の問題である。

北米大陸に旅行中、雷に打たれて死んだ人が親せきにいる。この確率よりも、一億円があたる確率は低いのだというのを、どこかで読んだ。

ゼロではない。言い方は悪いが、我々労働者階級が、就労困難になって、保険を受け取る確率のほうが、実ははるかに高い。

投資する意味でいうなら、宝くじより、医療保険のほうが圧倒的に確率が高い。実も蓋もないが。

しかし宝くじを売るために、ご陽気なタレントを使うだけではない。キャッチも作る。

「3億円当たると、年収600万円の生活が30年できる」

あなたがもし、事故や怪我で就労困難になっても、一生サポート、よりもはるかに魅力的である。

キャッチ(アイ・キャッチ=目を止めさせるフレーズ)が商業を動かしていることは、紛れも無い事実である。

費用をかけたキャッチなのに

戦争だって、政治活動だって、実は市民革命だって、キャッチがトリガーになっているのだ。Remember parlharbar. I have a dream....

目下、大阪で都構想についての賛否を議論する風景が、ローカルニュースで流れていたりする。

驚いたことに、保守も進歩も共通して、都構想に反対している。いやもっと驚いたことに、両方の足並みがバラバラなのだ。

彼らのいう、「数の論理(論理というか、ただの暴力)」や、支持団体の影響力をもってすれば、とっくに都構想自体、頓挫すべきだし、彼らが一致団結したら、もっと派手なネガティブ・キャンペーンを実現しただろう。

だが、彼らの調整能力が示すように、実に足並みはバラバラ。

何よりも、否定する側のどのチラシを見ていて、大阪が「ひょっとしたら、バラバラになるかもしれないから、反対しよう」程度のイメージキャッチなのだ。

過去40年間の数値をグラフにして、現状の市民税による負担がどうなっているのか。二重行政によるロスがどうなっているのか。

有権者へのプレゼン能力は、はっきりとすでに明暗を分けている。

はっきりいって、反対派の意見を理解するのに、相当な努力が必要である。それぐらい難解である。(無論、難解だから不正解であるという、考え方は間違いである)

難解であるだけではなく、どこまでも歯切れが悪い。

代表が正々堂々と議論しているのを見て、有権者が甲乙を当日まで悩む。そんな議会制民主主義みたいなことをしてみたかった、というのが本音である。

ところが、一方が広いデータをもとにした、深いプレゼンをし、もう一方が、初見の代表者にマイクを持たせて、彼にもぞもぞと話しをさせるのだ。迷いたくても、迷いようがない。

金も組織票もある側が、その力を発揮できずにいる。

キャッチであおる方法を、しっかり考え直すべきではないのか。

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