エンデの『果てしない物語』がgoogleのロゴ(Doodle)になっていた。
出版37年のお祝いとか。
原作も図書館でなかなか借りられなかったりしたものである。
シンセサイザーに乗せた幻想的なテーマ曲、スターウォーズ以来のド派手な特殊効果(ふわふわのファルコはクレイアニメじゃない!)。
何よりもリフレインするタイトルが良かった。
原作を借りたものの、途中から映画と異なり、どんどん面倒くさくなって、挫折したのを覚えている。
「後半は本の世界に入ってしまったバスチアンが、自分の名前すら忘れてしまう話であって、映画みたいにいじめっ子をやっつけるようなオチとは無関係」
したり顔で友人に言われた。
ああ、そうなんや。なんか、難しそうやね。
テーマがいい。セリフがいい。ストーリーがいい。などなど、したり顔で語る人も見た事がある。
ううん、ますます気後れ。その点では『モモ』はごちゃごちゃ説教してなくて、楽しく読めた。エンデ・ファンにバカにされるんやろなぁ。
映画派を小馬鹿にする原作派。やっぱり感じ悪い。(のちに指輪物語でも同様のことを感じる)
いじめられた子供が、空想の世界で気持ちをリフレッシュして、現実に戻ってくる。映画のように、それだけの話でもいいではないかとも思ってしまう。リアルの世界だと、引きこもってしまう子供も多いのだから。(そこか?)
『果てしない物語』のハードカバー版は、現実のシーンと、空想世界のシーンでは文字の色が違う二色刷り。
大人になって気がついたが、それがどんだけ印刷会社にとって面倒臭いことか愕然とした。ページの途中で場面が変わるのだ。もちろん一枚ずつ印刷しているわけではないので、多ページのどこと、どこで色が変わるのか、全部管理しないといけない。
面倒臭いな。。。
そこまで苦労したのに、自分はブックオフで安く買ってしまった。
大人になると、素直にファンタジーの世界には入れなくなってしまう。
印刷コストへの敬意と、それを正当に評価しなかったような贖罪感。でも羨望。そしてあんまり先に進めない徒労感。
果てしない読書時間は、まだまだ続く。。。
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