マット・デイモン演じるウィルが、幼馴染で親友のベン・アフレックに言われる。二人とも、高い教育を受けることができず、肉体労働しか仕事がなく、低所得の生活に甘んじていた。
「本当にお前に、能力があって、それを生かすチャンスがあったのに、俺たちとつるむのが楽しいからって、ズルズルと怠けて年をくったとしたら、俺はお前を許さない。絶対に」
そして続けていう。
「ある日、お前の家に、いつものように迎えにいく。ベルを鳴らしても、いつまで経っても出てこない。窓から、お前の家を覗くと、引越しした後だと気づく。お前はチャンスを生かして旅立っていったのだと、やっと分かる。その日が来るのを、俺は楽しみにしている」
もうめちゃくちゃいい。ロビン・ウィリアムズとのやりとり以上に印象的なのは、ラストシーンである。
早朝、ボロい車で迎えにくるベン・アフレックが、面倒くさそうにベルを鳴らし、いつまでも出てこないマット・デイモンにしびれを切らして、家を覗く。。。
そばにいてほしいとか、いつまでも一緒だとか、そんなことは子供や、十代の女の子を喜ばせるためのものだ。
成人男性が成人男性に対していう言葉ではない。スプリングスティーンのボビー・ジーンの世界である。
福田和也の本の中で、紹介していた。
友人のシェフが開業した。繁盛し、予想外に多忙を極めた。寝る間を惜しんで働きながら、疲労を母親にぼやいた。
すると母堂は穏やかな口調で言った。
「シェフになりたくても、なれなかった人たちがいる。開業したくてもままならない人がいる。開業しても、客を得られない人がいる。そういう人たちがいるのに、あなたは休みたいという。二度と、そんな泣き言を口にしてはいけませんよ」
チャンスをものにしないで、不平ばかり口にしている。がんばっているというのは、何かを耐え忍んだり、息をひそめることだけではないだろう。どうも、努力という忍耐だけが、美化されがちだが、そうなんだろうか。
何も年末ジャンボ宝くじの発売開始日だけが、チャンスなのではない。
怠っていないかどうか。自戒すべきはいつもそこである。
MI-2をみた時はロッククライミングも面白そうと思ったけど。。。 |
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