2016年10月11日火曜日

ニュートン

駅の売店で科学雑誌『ニュートン』を販売しているのを見ると、いつも落ち着かない。購入しようかと、いつもざわざわする。

学研と科学を、購読していたが、ニュートンがいかに素晴らしいか、聞かされてきたからだ。

二色刷りの図書館の本と違い、カラーで天体や、科学反応について教えてくれるのだ。素晴らしい。というか、素晴らしいのだろうと、当時は思った。

とぼけたペンギンとお姉さんとか、キャラなしに、テキストだけを延々読まされるのだ。とりあえず3行目まで読んだのに、内容がさっぱり入ってこない。

しかし大人になって、電車の吊り広告を見ると、キャッチに目を奪われる。

「相対性理論のすべて」

「よくわかるビッグバン」

物理に全然興味なかったが、一冊でわかるのだとしたら、はるかにお値打ちなような気がしてしまう。

それより何よりも、小学校時代に結局、科学雑誌を読みこなせなかったことへの贖罪意識がある。

あの時、科学雑誌を読んでいれば、レーザー工学やら宇宙開発やらの仕事をして、スカイプでNASAのスタッフと冗談を言いながら仕事をしていたのだろうか。並行世界の向こう側の自分は宇宙飛行士なんだろうか(なんか、変なこと言いだしたで)。

科学は苦手。科学なんて自分の人生に必要ない。

そう避けて通るのも、なんかもったいないと思う、浅ましい年齢になってきた。

0 件のコメント:

コメントを投稿