2017年5月22日月曜日

仕事に役立たないブログ

ツイートだったか。

誰かが言っているのを読んだ。

最近、仕事が捗っているという。それはブログを書くことで、インプットとアウトプットがスムーズにできるようになり、それにより何やら仕事に反映するのだという。

確かに仕事がはかどらないときは、帰宅しても、ブログを書くような気になれないだろう。

しかしちょっと、読めるような内容のものが書けたとしても、仕事にさほど影響していない。

いいなぁ。仕事が捗るようなブログ。

到底、そういうものが書ける自信がない。

休日の朝に、ひらめいたことを書き始めると、結構冗長になって収拾がつかないことがある。

完成がどういうものなのかをイメージして、そのための計算を行うようになる。それが彼の主張だとするなら、素晴らしい。

とりあえず、だらだら、好きなことを書かずにおれず、書いてみましたというブログとは、あまりにも対照的である。

2017年5月21日日曜日

失われてから20年だそうで

日曜日の朝はできるだけ地上波を見ないようにしている。

ヒーローものを見る年齢ではなく、それ以外にしかつめらしい顔した討論やら、芸能人のポコチン事情に興味がないからだ。

何より、悲壮さを演じて語られるのが”経済成長率”なるキーワードである。

どうやら我が国が、去年よりどれだけ儲かったのかを測るのに用いられ言葉らしい。株式会社日本の利益は、マイナス成長とかずっと低空飛行である。

というか、そもそもそんなものを信じていいのか。見通しがいいと誰かが素面で語ったこともニュースになるが、それで日本の景気が良くなったという話はついぞ聞いたことがない。

十代のとき、駅前にあった古本屋で富田常雄の小説を買った(確か姿三四郎の外伝で柔道水滸伝)。当時の単行本の半値以下の価格が背表紙に印刷されていた。

今考えると、これが経済成長率だと分かる。

70年の初任給(39,900円)と、90年の初任給(169,900円)を比べると、それは一目瞭然だろう。1円の価値が相対的に低くなる。

古本に印刷されていた値段がめちゃくちゃ安いのではない。当時の相場だが、経済が成長して、流通する金額が上がり、相対的に印刷された値段が安く見えるのだ。

では、1997年(193,900円)年代と現代の初任給(203,400円)を比べるとどうだろうか。同じ20年というタイムスパンだとしても、到底比べられるものではない。

こんな他人任せ、成り行き次第な経済成長率に対して、まともに人生を賭けて追求するなんて、アタマ大丈夫かと言いたくなる。

”失われた10年”と20年前に言われていた。何が失われたのか。

地価とゴルフ場会員権の高騰と、お立ち台ギャルのスカートの短さを指しているのだとしたら、それはシンプルな感想にまとめられるのではないだろうか。くそくらえと。

だから若い人が大人にそそのかされて、仕事ができる男になれば幸せになれると信じている姿を見ると、いたたまれなくなる。

タラコを咥えたかと見まごうばかりの、極端に唇の赤いメイクをしている、若い女性を見かけたときと似たような心境になる。(きっと彼女の中で、唇が赤いのは、生き血をすすっていない限りにおいて女性としての魅力があると錯覚しているのだ。)

哲学的な思索と経済的な成功はまるで無関係だと、なぜ、誰もいわないのか。自己実現と、経済的な所得に何の因果関係をないと、誰も言わないのか。

たかだか経済的な成功をしただけの、うすらバカの言葉を、どうしてそんなに拝聴したがるのか。ご機嫌をとってやれば実入りがいいのか。

考えてみれば明白ではないか。

もし思索と収入が同一なら、先人の哲学者の言葉を母国語として読める、インドやギリシア、ドイツが世界の経済大国として覇権を握っているではないか。

金儲けは大事だ。だが、金儲けしか生きる道がないのだとするならは、それは奴隷制以下の、総奴隷社会である。

経済成長率が芳しくないと、しょげた口調でいうテレビの人々を見ると、ふっと笑いたくなる。やっぱり今年も不作だべと、半笑いで肩を叩いてやりたくなる。

ましてや、経済優先で家族を顧みない人や、そうした価値観を強要する人を見受けると、ドン引きである。

40年前の、他人の経済成功と同じ方法を模倣すれば、儲かると根拠なく信じているのだ。ほとんどカルトではないか。

2017年5月14日日曜日

松の廊下

  • 松の廊下
ズボンやスカートの丈が長いこと。

歌舞伎の仮名手本忠臣蔵で塩冶判官高定(モチーフが浅野内匠頭)と、高師直がずるずると長袴を引きずっていたことからの連想。

当時の江戸城では、実際に長袴の着用は基本フォーマルだが、公家文化にルーツはない。リアルに暴れられないようにすることが目的であった。(浅野内匠頭のような人がすぐ取り押さえられるように)

「もうちょっと丈なおさないと、そのままではまるで松の廊下じゃないか」

そんな風に使っていた。

さすがに店員さんで使っている人は見たことがないが、実はいるのだろうか。

  • 勧進帳(オリジナル)
犬が散歩中、片足をあげて用を足しているのに、飼い主が首輪を引いて咳かせる様。

鎌倉幕府の追跡を逃れて、山伏に扮して逃げ延びる義経主従は身分を疑われ、関所で呼び止められる。弁慶は関所の役人との問答の末、手元にあった巻物を勧進帳(募金名簿)として読み上げて疑いを晴らす。

非礼を詫びる接待を受けた後、弁慶は主君義経を追って、派手に片足ずつ踏みしめて、花道を去るというラストシーン。

小さいワンちゃんが片足で、ちょんちょんと進む様とのギャップがいいと思う。自分なりに使っているが、一向に普及しない。(そりゃ、そうか)

ついでに。

漫画家赤塚不二夫に才能を見いだされて、テレビで活躍するようになったタモリは、2008年、恩人赤塚の葬儀で白紙の弔辞を開き、朗々と読み上げた。

あれこそ正しい意味で「勧進帳」として紹介されてほしい。

シラノ・ド・ベルジュラックでも、ラストはヒロイン・ロクサーヌが持っていた、亡き恋人クリスチャンの手紙を、シラノが夕闇の中で読み上げる(シラノが代筆をしていた)。

読めないはずが読めてしまうという演出で、似た趣向だが、タモリの場合はシラノより、勧進帳と評された方がカッコいい。
試着室で「ちょっと裾丈が松の廊下ですね」というと、店員さんは必ず曖昧な返事

2017年5月13日土曜日

wunderlistがなくなるなら、google keepがいいじゃない

(パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃないをもじりたかった)

かれこれ五年近く使っていたwunderlist。

シンプルな操作と、何よりも#が使えたことがよかった。(今は亡き、catch.comはこうしたタスク管理の先駆けといってもよかったんやね)

・メール受信機能で一元化できた。
・#でキーワードを設定し、後から取り出せた。
・デバイスを一切問わないため、何に入力したのか、ではなく、何を入力したか、に傾注できた。

などなど、メリットは計り知れない。(あと、壁紙が眠り猫にできたとか)

しかし魔の手が忍び寄っていたのだ。定番のマイクロソフトである。

彼らが買収したサービスはしょぼくなって、有料提供されるし、アメリカ人のイメージ写真のついた、説明を延々と読まされたあげく、ログインができなかったり、よく分からない機能を覚えさせられる。(onenoteは未だに、使い方と利便性がよくわからない)

幸いSkypeの被害は大きくなく、標準的な機能に遜色ないが、今回のwunderlist買収は致命的である。

マイクロソフト様は告げられた。

「汝、タスク管理をしたければ、wunderlistを使うまじ。todoistに悔い改める者だけが救われるであろう」

マヂでか?

todoistは一度試してみたが、その時は予備知識もなく、操作性の悪さにこう思ってしまった。

(まるでマイクロソフトの製品みたいに使いにくいな)

わお。マイクロソフト製品やった。

移行を無料でしてくださる(https://ja.todoist.com/import/wunderlist)というのだ。そのうち有料になるかも知れないが。

ただ問題があった。todoistがwunderlistより、いいものかどうかというより、無料版でどこまでできるのかである。

wunderlistで盛んに使っていたメール送信(特定のメールアドレスにタスクを書いてメール送信すると、タスクリストにしてくれる)機能が、何と有料なのだ(https://ja.todoist.com/comparePlans

やだなぁ。

巨万の富を手に、いろんなサービスやアプリを買収する。

それによって、さらに巨万の富を得ようとしている。まるで二十世紀の帝国主義ではないか。

はて。巨万の富を持ちながら、いろんなところを買収して、それを無料公開している一派があったのではないか。picasaとか、docsとか、mapとか。

そうだ、googleに頼もう。

うっかり誤操作でスマホの写真を消しても、勝手にバックアップをとってくれていた会社である。しかも無料で(見たか、icloudフォトライブラリ)。

googleのタスク管理、google keep。

以前と違って、入力は安定しているし、タブ機能も充実している。

色分けをしておいて、後から色ごとに検索したり、配列を変えることもできる。リストも標準である。
・docsへのエクスポート機能
・無料
・デバイスを問わない。
・#は使えないが、タブを入力しようとすると、すでに設定したタブが表示されたり、新規入力ができる。(「#土日タスク」と「#土日にやっておく」が混在するようなことはない)
・リマインド機能も充実

リマインダー機能で時間になったら、教えてくれるのは当たり前。

一旦、「少し後で」などを入力してから、修正しないといけないが、
繰り返さない▶︎カスタム
1日ごと▶︎1週間ごと
曜日を選べば、月-金は顔を洗うことを忘れないように通知してくれる。(土日も洗えよ)

これで安心して、ほかのことに集中しすぎることができる。

手軽さに次いで、信頼できるのは、やはりリマインド機能だろう。


なぜなら、先月から、ずっと週末のたびに「wunderlistがなくなる。keep。ブログ記事」というkeepからのリマインド通知が出ていたからだ。
手書きのイラストで洗面器らしきものも描けた