2016年2月5日金曜日

結局のリフィルバインダー

文具好きの人と、しばしば自薦の手帳について話をする。

万年筆インクに耐えるだけの紙なのが、製本がしっかりしているのか。サイズは適切なものを選べるのか。コストパフォーマンスは妥当か。

一時期流行ったような、モレスキンをいくつか試してみたが、意外に行き詰まってしまった。

紙に随分ブレ幅が大きく、紹介するムック本などを見れば、中身をくりぬいてスマホケースが作れるなど、ふざけたことが掲載されていたりする。

ファッションとしての、文具。まるで、おしゃれなデザインだが、長時間使用に堪えられない、国産ノートパソコンみたいなものだ。つまり、使うこと目的にしていないおもちゃ。

そういう意味で、いくつも考えてしまう。文具店で結構時間を潰してしまう。

A5サイズの折製本ノートと、それを複数冊収めることができるカバーというものを、何回か試す。

使い勝手がいいな、と思い始めると、必ず店頭から消える。

36穴バインダーと同じピッチのパンチ穴があいた、ミニルーズリーフを使ってみる。

あっという間に、店頭から下げられていく。

新製品を色々試して、結局どれも裏切られる。

こんなに回転が早くていいのだろうか。ユーザーが長く安定的に使っていくことができるものとはないのだろうか。

黒澤明の原案ノートを、影印本のように出版しているのを見たことがあるが、コクヨのB5ノートであった。

結局、昔ながらのものが、安定的に供給されていることは事実である。

そうした中で、最終的にたどり着いたのが、6穴リフィルバインダーである。

もっとも安定的に、紙が供給されているし、国産の上質紙はいつでも入手できる。

(特に最近では、http://www.lihit-lab.com/products/catalog/N-1608.html

分厚いシステム手帳を持ち歩いたり、大きなサイズのものをカバンの中に忍ばせるより、6穴バインダーサイズ(バイブルサイズというが、このサイズの聖書は国内であまり見たことがない)ぐらいが丁度いい。

第一次世界大戦で、記録をシェアするために、ページを出し入れできるものとして、これらシステム手帳が発明されたらしい。

それなのに、日本で6穴リフィルバインダーが登場したのは、1984年なのだそうだ。

(それまでは製本された手帳しかなかったにちがいない)

もっと古くから存在すると思っていたが、意外に新しいものだった。

これ以降、システム手帳なるものが、主流になり、多くつくられるようになる。

こうしたものの、代替案を探していたが、結局、これが一番いいのだ。

斬新だったり、目新しさだけのものは、文具においては特に廃れ易い。

スマホ用のポケット付カバーみたいなのをみると、
なんとなくしんどくなる。

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