2016年8月28日日曜日

依頼された盗撮写真

どうしても経済的に支援したいという、見ず知らずの女性から、メールが届く。

他にも申し出をいただいているので、丁重にお断りしようと思うが、返信の文面を悩んでいるうちに、次々同様に届く。モテ期がやっと来たのに、仕事で忙しいとは、なんたるザマか。

今度は変わったメールが届く。

ご家族に依頼されて、あなたの行動を撮影させてもらった。

消去するのに、費用が発生するというのだ。

さてはブックオフで浪費したところを撮られたか。アイスを一日に三本も食べてしまったことを撮影されたか。

しかしふと思った。

コストかかりすぎやろ。

無駄な出費については手厳しい両親が、わざわざ探偵みたいなのに費用を払ってまで撮影させるなんて。そんな金あるなら、くれ。

手口が雑だと、がっかりしてしまう。

スパムメールはコストがかからないというのが、送信側のメリットらしい。

一万円を偽造するのに、一万円以上かかっては、犯罪として失敗である。反社会的勢力ほど、コスト意識は厳しいらしい。

印刷会社もかつてはダイレクトメールの受注があったが、今や閑古鳥だという。なぜなら、電子メールで代用してしまうと、格段にコストが低く押さえられるからだ。

うっかり騙される方が悪いというのは、子供でも分かる理屈だ。

しかし巧妙に騙されるのだとしたら、どういうことだろうか。示談金でもなく、還付金でもなく、投資話でもなく、ましてや下半身でもなく、新しいmacbookairの格安販売ですらない方法で、自分が騙されるとしたらどんな方法があるのだろうか。

兄弟が海外旅行した時に、SNSで連絡をしてきた。

トラブルに巻き込まれて、送金してほしい旨のメールが届くかもしれないが、無視しろと。無事だと。

言われてから、よくよくみると、確かに本人名義で、それらしいメールが来ていた。ただし英語。

ううん、ちょっとイラッとする。

騙すにしても、翻訳しないなんて、騙すにしても、不親切ではないか。手口が雑。

2016年8月10日水曜日

メタルなど愛していない

音楽を楽しめるといいだろうなと思う。

ヘヴィ・メタルの音楽をよく聞くが、本当は好きではない。

ミニスカートの女の子が腰を振るような、ポップソングだけを聞いていられたら、どれだけ気が楽だろうと思う。

その反面、いざポップソングを聞いているとうんざりする。

メタルをかけると、楽しくなってしまう。集中力が高まり、高揚する。

老婆の娼婦に金を払い続ける男。そういう歌詞の曲もある。聞きながら、自分がメタルというジャンルのぬかるみにはまり込んでいることに気がついた。

まさに老婆の娼婦に払うとは、こんな気分ではないかと、ぞっとした。

無論、悪趣味なことを誇るような、偽悪な楽しみ方はいただけない。

本当はメタルが嫌いだし、メタルがない人生がいかに明るく充実したものになるのか、想像すると、羨ましくて仕方がない。

だからメタルのファッションをしている人とは、全然会話が弾まないだろう。

好きでもないメタルに、捕らわれた人間と、メタルが大好きな人の違いである。

できたらメタルは聞きたくない。グロテスクなパフォーマンスに、不気味な音律。

悪趣味だし、不健全、不愉快、不衛生である。そう分かっているのに、聞かずにはおられない。ああ、寝苦しい。

衣装やメイクの割に、おしゃれポップの代名詞の人たち